「必ず二回読みたくなる」と絶賛された傑作ミステリー。
私は用心してたのにまんまとやられました!ちょろいっ!
ストーリー
主人公は、ちょっと恋愛観が真面目な大学4年生の男性。
彼女いない歴=年齢。
彼女はほしいが、合コンで出会ってすぐ付き合ってすぐに分かれるような軽い女は願い下げ、というお堅い価値観。
そんな彼が、友達に急遽代打として呼ばれた人生初の合コン。
そこで、成岡繭子(マユ)という女性に出会い、恋に落ちることに…
といった感じの、恋の物語ですね。
いやあ、主人公の彼女はほしい、でも軽い女性とは付き合いたくない!とかは私としては非常に共感するポイントですね。
特に学生のときって、交際経験が多いほうが自慢になるようなところがありますよねー
でも私としては、恋愛も量より質だと思うんですよね。
まあ、本人たちが幸せであれば、それでいいのですが。
まさかの実写化
この作品をよく映像化できたなぁ…というのが、率直な感想。
主演:前田敦子
マユ役、すんごいかわいいと思ったら前田敦子だったの⁉
前田敦子といえば、AKB48で最強だったころのイメージしかない。
いや、アイドルや芸能人にあまり関心のない私でさえ、高校生のときにはクラスの誰もが知っていたであろう、レジェンド。
中高生のお楽しみイベント、体育祭のフォークダンスもAKBだったっけ…
卒業会見?時の「私のことは嫌いになっても、AKBのことは…」はあまりにも有名だった。
そして、それをネタにしてブレイクした芸人のキンタローも、ウケタのはやはりこのレジェンドがいたからこそ。
現実でさえ顔と名前を一致させて覚えることが苦手な私にとって、AKB48で名前と顔が一致する、貴重な存在が、この前田敦子だったのだ。
ちなみに、マリコさまこと篠田麻里子もギリわかる。
でも予告動画見ても前田敦子だとは気づかなかった。なんか雰囲気変わったな~。
女優になってからの前田敦子さんを知らないので、どんな演技なのか、ちょっと気になるぞ。実写版も見なくては!
確か映画が上映されていた当時、会社の朝礼で同期が「ほんとに最後の5分でビックリしました、イニシエーションラブ、すごかったです!」と熱弁していたのを思い出した。
あのとき見に行けば良かった…劇場で騙される体験もしてみたい。
すごくどうでもいいことだが、「たっくん」と聞くと、仮面ライダー555の主人公、乾巧のほうを思い出すのは私だけ?
感想(ネタバレあり)
※ネタバレを含みます。ここから先は非常に危険です。
※ネタバレを含みます。ここから先は非常に危険です。
※大事なことなので二度書きました。この作品ネタバレを先に読むと面白さが半減、いや9割減します。まだ読んでいない、見ていない方は読了後、視聴後に見ていただくことを強くお勧めします。
では感想です。
まず、普通に恋愛ものとして前半は楽しめます。
主人公のたっくんが、合コンで気になったマユに勇気を出してアプローチ。お互いの距離が縮まっていく様に、読者は応援間違いなし。
特に私のように、たっくんに近い真面目でお堅い恋愛観の人なら、たっくんに移入して超応援しちゃうでしょう笑
私は読んでて応援しまくりでした。ちょっと、マユの言動が小悪魔っぽいところが怖かったですが笑
そして、この応援したくなるような恋愛を描写しておいて、最後から二行目で、それが全てぶっ壊されるところがもう!!!
こんなストーリーを私も思い浮かべてみたい!
嫉妬しちゃうくらい、すごいですよ。
話は変わりますが、ちょくちょく、ん?と思うような描写があったのは、時代背景が現在ではなく、バブル期の大学生を描いたものだったからなんですね。
バブルを知らない私には、読んでてよくわからないワードが多々ありましたが、しっかりと巻末に用語の解説をしてくれていたので、なおさら楽しめました。巻末がいい仕事しすぎです。
「ねーねー、叙述トリックって何?」
と聞かれたら、「イニシエーション・ラブを読めば全てわかる。」と即答したいぐらい。
叙述トリックのお手本ともいえる小説でしたね。
いやあ、用心してても騙されましたわ…
でも勘のいい人なら、途中で気づいたのかも…
自分も後半のたっくんには違和感が非常にあったものの、付き合って慣れたらお互い、こんなもんかな…
残念だけど、慣れて変わっちゃうこともあるもんな…
と思っていたら最後でズドンですよ。
え…は?て感じでしたね、そして必ず2回読むとはこういうことかと…
私、気になって付箋を貼りながら、もっかい読みなおしましたもん。
こんなふうに人をひっかけられるなんてすごい。
著者の乾くるみ先生の他の作品も読んでみたくなりますな!
ほんと面白かったのでおすすめです!
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