この記事を書いている今、時は令和前のゴールデンウィーク。
お出かけする方もいれば、おうちで漫画を読みまくる方も多いのでは?
唐突だが、私はラブコメが好き。
特に、見ていてニヤニヤしてしまうような純情、登場人物たちの恋の旅路を応援したくなるような物語が大好きなのだ。
そんな私のおすすめ漫画、きらたかし先生の「赤灯えれじい」について。
ストーリー
主人公は高校卒業後、実家でフリーター生活の19歳のサトシ。
いい感じの仲だと思っていた女の子が美人局で高額なツボを買わされたり、家に彼女を連れ込み青春を謳歌する弟に比べて、彼女いない歴=年齢の冴えないサトシ。
そんな彼がガードマンのアルバイト中に出会ったのは、美人で金髪、喧嘩っ早い、いわゆるヤンキーなチーコ。
チーコに惚れたサトシは、どんどんアプロ―チを仕掛けていき、物語が動いていきます。
見どころ(ネタバレなし)
ジャンルとしては、お上品な作品ではなく、いわゆる下流な恋愛ものといったところでしょうか。
おそらく誰しも経験のある、付き合う前と付き合ってからの関係性や、同棲してからの関係の変化、生活の違い。
仕事や将来のことなど、非常に登場人物たちがいい意味で現実的で共感しやすいところが魅力的ですね。
私は主人公のサトシと同じように、初めてできた彼女としか付き合ったことがなく、ピュアなところがあるので、かなーり共感しましたね。
そして最初は
「え⁉この破天荒な金髪ヤンキー女がヒロイン⁉」
と学生時代、カースト下位の私には抵抗がありました。いやヤンキーなんていない、平和な高校だったけども…
しかし、読み進めるほどに、ヒロイン:チーコの魅力が炸裂していきます。
ただの暴力ヒロインとは違います。口も悪いし手も早く、サトシを尻に敷いているのですが、なんだかんだ、サトシのことが大好きで大事にしているところとか…かわええのです。
かわいいは正義。
チーコの時折見せるかわいさに、サトシでなくても胸キュン必至です!
また、結構前の漫画なので、最近の漫画とはまた違った面白さがあっておすすめですよ!
1巻の時点で、2人の距離が急接近しますので、1巻で面白い!と感じた方は、最後まで楽しめるはず!
感想(ネタバレ含む!)
ここから先はネタバレありの一方通行だ。
※ネタバレを含みますので、未読の方は危険です
ということで、書き散らしていこう。
まず私としては、主人公:ヘタレでピュアで不器用で正直で一途でスケベなサトシが大好きなんです!(順不同)
チーコのために借金取りに殴られたり、ヤクザにくってかかったり、とやるときはやるとこがかっこいい。
まあ全部ただ殴られたり、気絶したふりでやり過ごしたり、酔っぱらって本人は忘れていたり。チーコに助けてもらってばかりなんだけど…
正直者で容量が悪いところもいいんですよねー、人間らしくて。まだ付き合ってないのに、必死に手を握ろうとしたら尻を鷲掴みして、返り討ちにあったり…
2人で同棲開始後、仲良くしすぎてベッドを壊したり…(そっから最終話まで布団に変わった)
普通の幸せな恋愛がたまらんのですよ…
そしてこの漫画を語るうえで欠かせない、魔の「10巻」の存在。
全15巻、続編の「東京物語」を含めると全16巻で完結しますが、この10巻から最終話までは、読者の心をえぐる展開が続きます。
特に私のように主人公のサトシにすごーく共感していたり、9巻まで読んだ読者はもうこの2人をずっと見ていたい!幸せになってほしい!と思って読んでるわけですよ!
なのに!
ヒロイン:チーコの一度の過ちにより、サトシの心、そして読者の心はぐっちゃぐちゃになります。
もう読んでてサトシに感情移入してしまって、非常にショックを受けましたね…「え、うそでしょ、チーコ…マジで???」
こんな感じで読んだときは混乱し、問題のシーンを何度も読み返しましたね。
そして問われる、好きな人、愛する人の過ちをどれだけ許せるか。
性別に関係なく、これは非常に難しい。特に浮気については、好きだからこそ、愛しているからこそ、辛い。
そんなことを考えずにはいられない。それがこの漫画のすごいところ。
もうね、完全に作者の手のひらの上で感情が踊らされてしまうのです。
好きなように踊りたいの!作者の手を離れて!
なーんて思っていても逃れられません。zardいいよね。
あと、どーでもよいことですが、「友達」と書いて「ツレ」と読むんらしい…「ダチ」って読み方のイメージが強かったので驚いた。「ツレ」と聞くと、恋人のイメージが強かったんで…
また一つ、漫画を読むことで賢くなったなぁ。
初めてのお付き合いを思い出す、そんな漫画ですよ。
面白いのですが、ずいぶん前の漫画なので、ネットで購入されるのが確実だと思います。私は店舗で見つからなかったため、諦めてブックオフオンラインで購入しました。
ちなみに後日談に当たる「東京物語」については、読んで損することはないので絶対に読んでいただきたい。
続編が蛇足、そして駄作という作品も多いですが、こちらはそんなことはないので、安心してください。
それでは最後に…
みなさんは愛…覚えていますか?(言いたかっただけ)
(※ちなみに私は彼女と別れて傷心中の身で読破。非常に面白かった。が、やはり魔の10巻以降がどうしても実際に別れてしまった自分に重なって辛いのと、2人の当たり前の幸せな恋愛模様を見ていると、付き合っていて幸せだったころを思い出して辛くなってしまうため、ブックオフにて売却。失恋中は間違いなく元カノを思い出しちゃうから、注意してね!)
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