呼び方が不明な、あのフェイントについてキモいほど語らせてほしい。
足で地面をドンッとするフェイント
なんと呼べばいいのだろうか、前衛が行うあのフェイントは…。「足で地面をドンッ?何それ?」という方はこちらを見て。
足で地面をドンっと踏み、音で相手を迷わせるフェイント。(まあこの動画はそれ以外にも見どころが多すぎるんだけども)
足踏みフェイント?地団駄フェイント?それともそのまんま足ドンフェイント?
なんか足ドンって壁ドンみたいで個人的には好きだ。(ダサいけど笑)
「地団駄(地団太)を踏む」という意味の英単語はstamp(スタンプ)なので、 スタンプフェイントとか?長ったらしいから、スタンプとかどうだろう?
とりあえず今回の記事では、足ドンと呼びたいと思います笑
足ドンはインターフェアじゃないの?なぜするの?
足ドンの動画を見てて、相手を妨害するインターフェアに該当するのでは?と思う方もいるかもしれない。
というか、私は始めて見た時思った。え?これアリなの?と。
結論から言えば、アリである。国際大会でも認められている(というか、インターフェアは取られていないので認められていると判断)。
インターフェアは過度の声出しなど、相手を妨害したと認めれるときに審判が出せば、失点になります。が、この辺の判断は正直かなりあいまいです。
まあ少なくとも足ドンは、ステップの一種とみなすことができるし、これでインターフェアをとることは今後もできないんじゃないかな。(ただの一愛好者の意見です)
アニメ化もされた、健全スポーツ恋愛テニス漫画「ベイビーステップ」においても主人公の対戦相手がシングルスで使ってましたね。
ルールと最低限のマナー以外は、自由で創意工夫の余地があるところもやはりスポーツとしての面白さです。
足ドンも立派なフェイントのテクニックです。なぜか日本男子だとあまり使われていないイメージ。
日本女子だと、元東芝姫路で女子日本代表だった森原選手(先に挙げた動画の選手)がインドアシーズンで多用してたイメージ。(インドアだと音がよく響くから効果的?)
なぜするのか?についてですが、相手後衛が打つ前直前に足をドンっと鳴らすと、相手の後衛からすれば「前衛が動いたのかな?」と思ったり、もしくは「何の音⁉」となり、ボールから目が離れます。(前衛を気にしすぎる)
うまくいけば、振り遅れてネットやアウトといったミスをして、ボールに触れることなく1点を取ることができます。
また、もしも相手が引っ掛からなかったとしても、ラリー中はこちらの様子を過剰に気にしてしまうので、どちらにしても相手のミスを誘うことにつながっていきます。
ただ、当たり前ですが、余計な動作を入れることで、その後の動作はおくれるので、練習しておかないと、いきなりの実践投入は難しい技術かもしれません。後半に載せている動画で、足ドンのミスもあります。
でも、相手後衛に交わされ過ぎて全くボールに触れないときなど、一度は試す価値のあるプレーだと思いますね。
太平洋工業の地中葵選手と足ドン
出典:太平洋工業ソフトテニス部
ちなみにこういう実業団のHPがあるところは面白いので要チェック。
地中 葵(チナカ アオイ)選手は女子ソフトテニスの名門、神戸松蔭女子学院大学を卒業し、太平洋工業へ。太平洋工業も、女子実業団の中では強豪です。
引退した赤瀬・曽我部ペアも好きだった。今期は日本リーグ昇格なるか。
そんな地中選手が、学生時代に足ドンを多用した試合がこれ。(昨年のインカレ団体の準決勝)
この試合自体、最高に面白いので見てほしいですね。足ドンについてですが、わかりやすいのは2分50秒からの一連の流れですね。
3分3秒あたりにセンターにポジションを取り、足ドン➡島津選手は引っかからず。
そしてその直後、3分5秒で今度はセンターより中に大胆にポジション取りし、上半身のフェイント動作も入れる➡島津選手が引っ掛かり、ボレーされて失点(ただし島津選手のバックの角度も地中選手のリーチギリギリを狙ってて素晴らしい)。
結果的に効果的に足ドンを使用し、島津選手に駆け引きで勝ち、ポイントを奪ったこのプレーすごい。
ちなみに対戦相手の林田・島津ペアは、先日の皇后杯で優勝し、2019年度全日本らキング1位が確定した。さらには2019年の世界選手権代表に予選会優勝、自力で出場権を獲得した今を時めくナショナルチームのペアである。
地中選手は大学2年時に、現東芝姫路で2019ナショナルチームメンバーの志牟田選手とのペアで皇后杯を獲得。現在は外れているものの、ナショナルチーム経験もあるトップ前衛。
勝手な印象だが、うまい選手というよりは、強い選手である。
「自分に才能がない」と思っている人は、特に見てて参考になる選手である。レシーブでの積極的なアタックや、動作、いわゆるモーションに工夫がたくさん見られる。
今回取り上げた足ドンに関してもだが、様々なステップを使い分けたり、強気なレシーブを打つなど真似できるポイントがたくさんある。
(もちろん、ペアの塚川選手が現在日本トップの後衛:林田選手に打ち負けず、素晴らしいラリーを展開したことで地中選手は自由に動けた。)
私は一生懸命プレーする選手を応援したくなるし、個人的には好き。どんなに技術がうまかろうが、実績があって強かろうが、試合を舐めた態度でする選手は好きになれないし、応援はできない。
女子選手は男子選手に比べると、トップ選手以外も、しっかり声出してて一生懸命にプレーしている選手が多いという個人的な印象。
大学時代のペアである塚川選手と現在も同チーム、ペアも組んでいるようです。今後も楽しみな前衛。
ちなみに太平洋工業の男子チームも、良い選手が多いので期待しています。
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