ムラタ コウジ先生の漫画ぽちゃこい(全2巻)を読んだら面白かったのでレビュー書きました。
ストーリー(ネタバレなし)
主人公:丸山 杏(マルヤマ アン)はちょーーーっとだけふくよかなOL。(身長152センチ、体重75キロ)
同期入社である沢谷 優(サワガヤ ユウ)に想いを寄せている。(身長178センチ、体重63キロ)
そんな彼女の恋のライバルは、後輩である長澤 甘美(ナガサワ アマミ)。(身長160センチ、体重48キロ)
イケメンでスタイルのいい沢谷に見合うよう、ダイエットをして自信をつけ、告白したい丸ちゃん。
しかし、長澤ちゃんからの執拗なマウンティング。
さらには、帰国子女のイケメン、緒良王子 五月(オラオウジ サツキ)先輩(身長185センチ、65キロ)も登場。
丸ちゃんに惚れ、毎回オラつきながらストーリーをかき乱していく。
毎度毎度食欲に負けてしまう丸ちゃん。
果たして彼女はダイエットを成功させられるのか⁉
愛しの沢谷くんに告白し、無事に結ばれることができるのか⁉
といった感じのストーリー。
ぽっちゃりでは…ないだろう…
この漫画を読んで初めに浮かんだ感想がこれ。
おそらく、女性の言う「ぽっちゃり」である。
もしも合コンに、「ぽっちゃりしてるけど、かわいい子連れてくるね!」と言われて実際に丸ちゃんが来たら、いくらかわいくても、男性陣の表情は険しくなるだろう。
事前に、正直にかわいいけど、ふくよかだよと伝えておく方がいいだろう…。
有名人の森三中で例えてみましょう。
公式サイトによると、向かって左手の黒沢さんが158センチで65キロ、村上さんが身長146センチで64キロ、大島さんが166センチで80キロ、だそう。
出典:吉本興業
村上さんて小柄な方だったのか…。
ちなみに、男性の私は身長170で体重が65キロ。細くも太くもない、普通体系という感じ。
なので、丸ちゃんは、身長152センチで75キロのため、森三中の黒沢さんよりも小柄だが、体重は大島さんに近い女性ということになる。
さすがに…ぽっちゃり、ではないよな…という印象。というか、作中でも近所の子供からお相撲さんみたいと言われてますし。
ぽっちゃりという言葉は便利だからね…。
太っている、は失礼なので言うことができない場合に、多用されます…。
ラブコメというより、完全にギャグ漫画
いわゆる、ツッコミ不在のギャグ漫画です。
その点ではアニメ化もした、「坂本ですが」という漫画に似ていますね。
まああそこまでぶっ飛んだシュールさはないですので、読みやすさは「ぽちゃこいの」ほうがあるかも。
全然キュンキュンしませんが、一応ラブコメ要素もありますしね。
多分、「坂本ですが」が好きなら、「ぽちゃこい」も好きだと思う。というか、ノリについていける。
ちなみに、「ご飯をおいしそうに食べる女性は魅力的だよ」ということを伝える漫画だと、私は「鳴沢くんはおいしい顔に恋してる」もすごく好きですね。
漫画「鳴沢くん~」のほうは、明るい話なんですが、登場人物の過去が暗かったりするので、そのあたりが苦手な人もいるかも…。
私的には、人間いろんな過去があるし、ただ楽しいだけの漫画じゃないところも含めて大好きなんですけど…。
※「ぽちゃこい」に関しては、暗い話や残酷な描写、大人なシーンもありません。
毎回「くだらないな~」と思いながら安心して読めるので、男女問わず、全年齢におすすめできる漫画ですね!
感想(ネタバレ有)
ここから先ネタバレあり。未読の方は危険。
では、感想について!
まず、この漫画、実写化したら絶対面白いと思うんですよ!
もちろん、ライバルの後輩:長澤ちゃん役は、長澤まさみさんで。笑
「ラッパーに噛まれたらラッパーになる漫画」も実写ドラマ化したんだし、これも話が短くてよくまとまってるので、ぜひとも実写ドラマ化してほしい!
ぽっちゃりでかわいい感じの女優さんを使って、オフィスラブ風にすれば、絶対ウケると思うんだけどな~。
後輩であり、笑えるほど堂々とマウンティングしてくる長澤ちゃんとか、ハイスペックイケメンなのにルー大柴さんみたいなおかしな日本語を話すオラ王子先輩とか…アニメよりも、実写化したほうが絶対ウケると思う。
というか、私が見てみたい笑
さて、この漫画、脇役が非常に魅力的なんですよね~!
まずは、堂々とマウンティングしてくる後輩の長澤ちゃん。
身長160センチで体重は48キロの美人でスタイルもいい後輩の長澤ちゃん。
彼女は、己のストイックな努力によりモデル体型をキープしている。
自分が努力しているからこそ、丸ちゃんの自己管理の甘さにイラっとしてしまうことがあるんだろうな…。
にしても、長澤ちゃんのマウンティング力は半端じゃありません。
以下、個人的に好きな長澤ちゃんから丸ちゃんへの熱いマウンティング集(順不同)
- (丸ちゃんがやせてみんなから褒められてるのを見て)「その程度で痩せたなんて…笑わせてくれるわ!!ぷーっ!!ぷっぷー!!」
- (丸ちゃんのうちに遊びに来た際)「丸山せんぱぁいの家小さくてかわいい~☆」
- (海に遊びに行って、なかなか戻ってこない丸ちゃんの話題になると)「スイカに間違えられて割られてたりして~キャハッ♥」
- (沢谷くんと一緒にランチした丸ちゃんに対して)「あ~あれ丸山先輩だったんですかぁ~。沢谷先輩と一緒に歩いてたのなにかのゆるキャラだと思ってました~♡」
- (丸ちゃんが海より山へ行きたがっているとき)「あ!わかった!もしかして丸山先輩水着姿見せられないんだ~☆」「丸山先輩の水着楽しみ~おほほほほ!!」
マウンティングはここには書ききれないほどあります。
彼女のすごいところ、というかアホなところは、このマウンティングを堂々と無自覚で憧れの沢谷くんの前でも平気でやってしまうところ笑
とんでもなく無礼なマウンティングの数々をかましてくれますが、なんでか憎めないんですよね~。
丸ちゃんから真剣に相談を受けた際には、本気でアドバイスして敵に塩を送ってしてしまったりという一面もあるからかな。
丸ちゃんが失敗したときに見せる、顔芸もたまりません笑
(お前は遊戯王のマリクかよと思うほど。)
(これはまだかわいいです笑アニメの方はもっと変顔がひどいです笑)
丸ちゃんが失敗すれば嬉々として喜び、沢谷くんとうまくいけば本気で恨んだり妬んだり戸惑ったり…
自分の気持ちに正直すぎる顔芸も、彼女の魅力の一つと言えましょう。
でも実際にこんな後輩いたら、丸ちゃんでなければブチ切れてると思う笑
次に、緒良王子 五月(オラオウジ サツキ)先輩について。
身長185センチ、65キロ。
私は身長170で65キロですよ。どんだけモデル体型⁉てか水着回のときにめっちゃ筋肉質だったのに軽すぎっ!
彼は、イケメンな上に社長の甥っ子でハーバード大卒のエリート。
もういろいろ、ツッコミどころがありまくりです。
まず名前。緒良王子(オラオウジ)ってなんやねん。
みんな彼を呼ぶときには、「オラ王子」って呼んでるし…。
名前通り、オラオラな態度をとる王子様系のイケメンなんです。
王子様というか、ファッションとかがもろホストっぽい笑
ホストのような髪型に、十字架のネックレスに、ピアス…うん、帰国子女なのにすげえオラついてる(‘_’)
そしてしゃべり方が面白い。帰国子女だからってこんなしゃべり方はしないだろ!笑
主人公:丸ちゃんのことを、子豚や「ベイブ」と呼んでいます。
ベイブって何?豚ならpig(ピッグ)じゃないの?と思った方。
「ベイブ」という豚が主人公の映画があるんですよ。
子供のころ見たはずなんですが、内容はほとんど覚えてないです…。
まあ、ベイブというあだ名をつけられて嬉しい女性なんていないでしょう。
最初のうちは、太っている丸ちゃんをからかって笑いものにしていましたが、丸ちゃんが「うんまー!」とおいしそうに、ニコニコと食べる姿に心奪われることに。
そのうち、長澤ちゃんにさとされ、胸のチクリとした痛みが恋だとようやく自覚。小学生かお前は…。
社内の丸ちゃんは長澤ちゃん以外の女性社員からは、オラ王子先輩もモテそうな感じなんですが、今までオラついた性格からか、理想高くてお付き合いしたことはなかったのかもしれませんね…。
以下個人的に好きなオラ王子先輩のシーン。(順不同)
- (並んで歩く丸ちゃんと沢谷くんを見て)「なんだあの距離…ニューヨークとワシントンD.C.よりも近いぞ⁉」
- (Facebookで丸ちゃんと沢谷くんの映っている写真が、恋の予感というハッシュタグがつけられているのを見た後に居酒屋で)「Shit!! 大将(マスター)!! ワンモアプリーズ!!」
- (長澤ちゃんに丸ちゃんへの恋心を促されて丸ちゃんとの結婚、家庭を妄想した際)「悪くねえ!!いや(yeah)…むしろ最高じゃねえか!!」
あと、オラ王子先輩の真似したいセリフナンバーワンは、「サイド失礼するぜ」ですね。
私も飲み会で誰かの隣に座る機会があれば、ぜひやってみたいと思います。
そして最後に、脇役過ぎて身長も体重も、下の名前さえも明かされなかった下村さん。
脇役中の脇役。彼はかなり無神経なタイプ。
丸ちゃんの見た目のことを無神経にいじりまくります。
下村さん、漫画で丸ちゃんや周りの人が優しいからいいけど、現実にいたらセクハラで首になってるかも…。
長澤ちゃんのことをワンチャン狙ってるが全く相手にされてなかったりと、完全な脇役感がいいです笑
ストーリーに関しても、文句なしでした。
ライバルだった長澤ちゃんが告って散った後、丸ちゃんに発破をかけるところがいいんですよね~。
あんだけ丸ちゃんを敵視してマウンティングする長澤ちゃんと、丸ちゃんを沢谷くんから自分へと振り向かせようと空回りしてオラついちゃうオラ王子先輩。
お互いに良くないところを、客観的にアドバイスしあう話もすごく好きでした。というか笑えます。
告白の結果は、まあわかっていたことだけど、実はずっと沢谷くんは丸ちゃんのことが好きで飯に誘ったりしてアプローチをかけていたわけで…。
両想いのハッピーエンドでしたな。
オラ王子先輩は、結局丸ちゃんに告白するよりも前に、二人が結ばれてしまったため、同じ勤務場所にいるのはつらいか、異動したようです…。
あんだけオラついた態度なのに、メンタル弱いところも素敵です…。
最後の、やせたのに結局は、食べているところが好きな沢谷くんが食べさせまくって、元通りになるのも予想通りでいいオチ。
最後まで安心して読める、いいギャグ漫画でした。
こんな記事も書いてます。
作者のムラタコウジ先生が読んでくれました
あ、ちなみに先日、この記事を作者さん本人が見てくださったようで、ツイッターのほうで、わざわざリツイートまでしていただきました。
しかも私の長文の感想を嬉しいと言っていただけましたが、嬉しいのはこちらのほうです。本当にありがたい!
ブログ初めて4か月ほど…パソコンの操作さえ危うい私でも、続けていれば、いいことがあるんだなと思った嬉しい一日でした。
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