※私自身の経験談なので、適応障害の方全てがこうだと断定できるわけではありません。あくまで一例として、参考にしていただけたら。
meikaの場合
私は現在、精神科で適応障害という診断を受け、仕事を休職している状況です。
なぜ休職することになってしまったのか。一言で言うなら全てが合わなかったからです。
ん？どういうこと？と思った方もいると思います。
拙いですが、言葉にして経緯を綴っていきたいと思います。
職場環境
まず、meikaの仕事に関してですが、いわゆる準公務員、団体職員などと呼ばれるような仕事です。
「～協会」、「公益～」といった感じの仕事をイメージしていただければ…。
私は新卒で就職した会社を辞め、アルバイトをしながら就職活動をした結果、なんとか今の職に就きました。
異業種だったので不安でしたが、面接時も感じが良く、採用の連絡を受けた際は非常に嬉しく、ホッとしたのを覚えています。
働き始めると、１社目に比べて、公務員って休みもあるのに１年目からこんなに給料もらえるのか…と待遇の良さに驚かされました。
しかし、良いことばかりではありません。
私はコネではなく、純粋に採用していただきました。しかし入社後、自分以外の同期や先輩、上司のほとんどがコネ採用と発覚。
それも悪いほうのコネ、公務員でよく話題となる、いわゆる縁故採用です。
なんでわかったかって？自分で縁故採用を自慢していたからです。
「～議員の紹介だ、いいだろう？がっはっは！」
日ごろからこんな感じです。聞いてもないのに自慢してきます。
縁故採用の何がすごいのか、私にはよくわかりません。むしろ恥ずかしいことなんじゃ…そう思うも笑顔で「そうなんですねー」ぐらいしか言えませんでした。
通常、公務員やそれに準じた職に就くためには、筆記試験、適性検査、面接が行われます。
ですが縁故採用、例えば【～議員の息子さん】など地元のお偉いさんのつながりだと、昔は試験なしでパスしていたようです。
近年だと、社会の目もあり、さすがに表立って縁故採用を行うことはできません。
なので、試験自体は行うものの、あらかじめ合格させる者は決めておき、形だけの面接をすることが多いです。
もちろん、全員が縁故採用というわけではなく、私のように縁故採用を除いた、採用枠に合格する者もいます。
縁故採用された方の中でも、仕事に一生懸命で、人間として尊敬できる人はいるのかもしれません。
ただ少なくとも、残念ながら私の周りにはいませんでした。
タバコ休憩に１時間使ってみたり、デスクで堂々とパズドラをしていたり、それを知っているのに上司や同僚、誰も注意もしません。
感覚がずれてました。税金から給料が出ているのに、誰もそのことへの感謝や責任はなかったように思います。
きっかけは異動してから
異動をしてからは、周りに上記のような人の割合が多くなり、さらにわけがわからない状態になっていきました。
異動先では仕事内容ががらっと変わりました。
一人で業務をこなせるようになるため、担当となった先輩の元で指導を受けながら過ごすことに。
しかし、何度きいても具体的な業務内容を教えてくれない。仕事を回してもらえない。
建物の掃除などの単純作業などしか回してもらえません。雑用ももちろん仕事です。
ですが、自分の担当業務のことを教えてもらえないのは非常に困ります。
次の年にはまた異動になるかもしれないのです。一度経験した部署なのに、全く業務内容を理解していないのは問題です。
私は決して要領よく、仕事を一度言われたことをぱっぱと完璧にできるわけではありません。優秀な人材ではない私も悪いです。
ミスもしてしまいました。忙しいし、教えるのが面倒だったのでしょう。一度ミスをすると指導をしばらくしてもらえません。
私も自分が悪いことは理解しつつも、それでも質問をして、なんとか教えてもらおうとする毎日でした。
普通にきいても教えてもらえないので、とにかく下から下から、きいたりしてもみました。
meika「すみません。自分は頭が悪いので、どうしても教えていただけないでしょうか？今のまま異動になったら、仕事ができなくて困ります。本当に困ってるんです。お願いします。」
先輩「俺も忙しいから。時間ができたら教えるから。」
meika「…忙しいのにすみません。どうしても困るので、ほんと申し訳ないんですが、お願いできないでしょうか…。」
先輩「俺がやったほうが早いから。悪いけど教えるのも時間かかるし、無理。また時間できたら教えるから。」
meika「すみません…。お願いします…。」
こんな感じのやりとりです。ですが、先輩はほとんど、誰にでもできるような雑用を任せるだけ。ちなみに指導担当は手当がつきます。
担当の先輩は、多分何も考えてなかったと思います。単純に、仕事を教えるよりも、自分で全部やってしまったほうが楽だし、早い。それだけのことです。
そして、後輩がもし仕事を覚えないまま異動になったとしても、何も感じないのだと思います。
他の先輩に聞いても、指導担当の先輩にきくように言われるだけ。実際、指導担当の先輩しかわからないようなことも多かったです。
ですが、優しい言葉をかけてもらったこともあります。人格的には、悪人ではないので、恨んではいないです。
税金で働く人間としては、客観的に見ても最低だと思いますが…。
マジで仕事内容を録画してテレビで放送したら、炎上間違いなしですが…。
マニュアルなどは一切ありません。教えてもらえないことには、仕事ができるようになりません。
教えてもらって、当然というスタンスでいたつもりもありません。手が空いた際は、他の先輩にもできることがないか、きいたりもしていました。
正直、この人たち民間ならクビだろ、と思ってしまう自分がいました。ですが、その人たちより仕事ができない、情けない立場なのです。
幸い、私は嫌われてはいなかったと思います。仕事をふられても文句は言いませんし。ただ、かわいがり方も非常に独特な職場でした。
飲み会で酔っぱらうと説教されながらバンバン頭を叩かれたり…。
叩いた本人曰く、パーで頭を撫でただけだそうで。コンプライアンス担当部署の上の方々も見てましたが、みんな楽しそうに笑ってました。
コンプライアンスってなんなんだろう。
それを見た店員さん、引いてました。トイレに行くときに、その店員さんに「大丈夫ですか…」と心配されたときはなんともいえない気持ちに。
また、指導担当の先輩含め、気分屋の方が多かったです。機嫌のよいときは、きいても丁寧に教えてくれたり…。
ただ、通常は教えてもらおうとして先輩にきくと、怒鳴られてました。
「１度言っただろ！どんだけ頭悪いんだよ！」
「お前バカなんだから、余計なことをしようとすんな！」
「頭おかしいんじゃねえの？なんでそんなこともわかんないんだ！」
あほ、まぬけ、馬鹿、つんぼ…端から聞いたらパワハラ案件な気もしますが、仕事ができない自分に非がある、しかも口答えをすれば仕事を教えてもらえなくなる、と思い、言われるまま過ごしていました。
学生時代もアルバイトはしていましたし、前職含めて複数の職場で働いた経験はありますが、こんな言葉が当たり前に飛び交う職場は初めてでした。
異変
最初に異変が起きた日は、よく覚えています。
いつものように、仕事のできなさを馬鹿にされていました。「いつまでたっても馬鹿すぎて、指導担当の先輩に何も教えてもらえねえな」と。
周りもそれを聞いて笑ってるので、いつもなら自分も笑ってすみません、と流せるのですが、この日は流すことができませんでした。
なんでしょう。すごく不愉快なんです。ムカつくんです。いつもみたいに笑えない。
頭の中で、こんなこと思っちゃいけない、事実を笑われただけじゃないか、と自分を納得させようとするのですが、「馬鹿なのは指導もできないお前らだろ」と思ってしまったり、言ってはいけないような汚い言葉が繰り返し頭の中に浮かんできます。
バカにされて笑われるのはいつものことなのに。その日は私が全然笑わないので、体調が悪いのかと心配されました。
その夜、就寝中に体中がかゆくなり、目が覚めます。
蚊に刺されたのかと思いましたが、線状のみみずばれが顔以外のほぼ全身にできていました。怖くなって、スマホで似たような症状がないか調べたところ、ストレス性の蕁麻疹というものがあることを知ります。
その日から、夜になると蕁麻疹がでてかゆくてかゆくて…。血が出るまでかいてしまうことが増えました。
これまでも、朝は下痢をしたり、食べたものを戻してしまうことがあったり(ご飯だと戻す、パンだとなぜか戻さない)、異動してから何年もなかった雨の日の片頭痛がよみがえったり、不調はあったものの、蕁麻疹なんて１０年以上ぶり。
そして、仕事中に言われたことなどが忘れられず、眠れない悪循環に陥ります。
運動をした日は少し眠れるのですが、それでも嫌なことを思い出して熟睡できないのです。
当然、仕事に支障が出ます。
外部で重要な会議がある日に、やらかしました。
目を覚ますと、お昼です。
スマホには大量の着信履歴。起きた時、窓からさす太陽光。
「終わった」と思いました。
その後、連絡。ごまかしようもないので、正直に寝坊と伝えました。
上司は怒りを通り越して、あきれてます。当然です。
出勤した時の空気は忘れられません。人から軽蔑されるのは、ここまで辛いことなんだと身をもって知りました。
出勤してから迷惑をかけた先輩たちへ謝罪行脚です。
自分の代わりに会議へ出てくれた先輩からは「そんなに寝たいなら二度と来なくていいぞ」と。本当にその通りです。
その後は一日中、暗いままでしたが、周りもそれだと仕事がやりづらいので、「反省してるなら、これからは切り替えてがんばれよ」と言ってくれました。
ですが、眠れない日々は変わらず続きます。
そして散々迷惑をかけて後悔したにも関わらず、同じ過ちを繰り返してしまいます。
二度目は上司もさすがにブチ切れてました。出勤しすぐに、立ったまま１時間ほど怒鳴られます。当たり前ですが…
後日、さすがに体調がおかしいと思い、精神科へ行ってみることにしました。原因は職場のストレスだろうと思ったのと、自分がおかしいのかどうか、判断してほしかったからです。
幸い、担当した医師はいい方でした。
決めつけたりせず、まずは話を聞いてくれました。
休職についても教えてくれ、まずは一旦仕事から離れましょうと。
その後、診断書を書いてもらい、職場に連絡。その際もいろいろありましたが、休職することになりました。
職場環境が自分に合わないと、体調にまで影響を及ぼすことを身をもって学ぶことになるとは思いもしませんでした。
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