最近、ドラマ化で話題になった、漫画「ラジエーションハウス」。
RANGEMAN(レンジマン)は、週刊少年サンデーに連載されていた、原作の作画担当・モリタイシ先生の作品になります!
ストーリー
主人公は、大塚錬児(オオツカ レンジ)。
彼女いない歴=年齢の高校2年生。
女性に対して非常に惚れやすく、思い込みも非常に強い性格。
失恋記録100にものぼる彼が、ある日ついに人生初のデートにこぎつけた(との思い込み)。
そして、思い込みの初デートへ向かう途中で、メガネスターという謎の怪物に遭遇。
そして謎の老人、Dr.荻久保博士(マジでこの呼び方)に出会い、悪と戦うヒーロー:RANGEMAN(レンジマン)として恋する力で地球を守ることに!
そんなモテない彼だが、ヒロインである、国民的人気アイドルの神楽坂風香(カグラザカ フウカ)だけは、どんどん彼のことが気になってしまい…⁉
しかし…レンジマンに変身して戦いを終えると、自分が恋していた相手のことを忘れてしまうのだ。
彼はそのことに気づいていない。
ギャグ多めの、ときめき戦隊ラブコメディ。一応は戦隊ものなはずですが、ほとんど戦闘シーンはありません笑
最後は、いわゆる打ち切りエンドなんですが、ほんとに終わらせ方がうまいんです!
連載当時、最後を盛り上げていくストーリーには衝撃を受けました。
電子書籍だと、最終巻のカバー裏に書かれたアフターストーリーを読むことができないこともあるようなので、絶対に単行本で読むことをお勧めします。
アマゾンのkindle版だと、レビューを見るとアフターストーリーがどうやら乗っていないようなので注意。
最終巻は、必ず読んだ後にカバー裏を見ること。
この作品を最高に楽しむためにも、これだけは守ってください!
レンジマンは、全6巻。すらすら読めて、はまって何周もしてしまう面白さです!ラブコメが読みたい人には超おすすめ!
主人公がキモイけど、2巻までは読んで…!
ドラマ化も果たした、ラジエーションハウスの主人公も、ストーカー気質でちょっとキモイところがありますが、本作の主人公:錬児はその比ではありません。
言い方はあれなんですが、ギャグにしてもちょっとこれはキモいな…というのが正気な感想。
というか、ギャグが常に滑っているのが打ち切りの原因だと思います…。
錬児だけでなく、Dr.荻久保博士もあれなんですが…。
私は連載当時、2巻以降の話から読み始めました。
完結後に1巻を読むと、なんじゃこりゃ…といった感じでしたね。
1巻でドはまりする方は少ないと思います。
でもお願いだから、2巻までは読んでください!2巻でヒロインの風香が登場してから、すごく面白くなります!
全6巻なので、1巻で切ることなく、最後まで読んでいただきたい!
ヒロイン:風香の魅力
ボーイミーツガール。男の子は女の子に出会って変わっていく。
ストーリーの定番。
主人公の男の子が出会う、ヒロインの魅力だけで、作品自体の評価もひっくり返ることも多いです。
特に私もですが、男性目線だとそういう傾向が強いと思う。
アニメだと、グレンラガンも最初はノリについていけず、あまり面白いとは思わなかったのですが、ヒロインが登場してからすごくハマりました。
さて、この漫画のヒロインである神楽坂風香について。
なんと内閣総理大臣の一人娘であり、国民的アイドル!
実は、彼女の母親は異星人の王女様。
レンジ星という惑星から、Dr.荻久保博士とともに逃げてきた。
理由は、王女には代々、人を魅了する力を持っており、この力は夫婦の契りを結んだ者が受け継ぐことができ、悪用しようとする者を避けるため。
そして、この人を魅了する力、娘である風香も受け継いでおり、風香の絶大的なアイドル人気はここからきています。
そんな彼女の持つ力を狙って、メガネ・ド・グラシーズという悪者が、メガネスターという怪物を地球へ送り込んできていたのでした。
つまり、レンジマンは風香を守るために設立された組織なのですが、風香本人や錬児含めたレンジマンのメンバーはそのことを知らされていません。
生まれながらに人を魅了する力を持ち、順調に国民的な清純派アイドルとして、キャリアを歩んできた風香。
ただ、そんな彼女には、素の自分を出せるような友達はいません。
芸能界でも、学校でも、理想の優等生を演じてしまっています。もちろん、周囲の人間からは非常に好かれてはいるのですが…。
しかし、風香は錬児に出会ってからどんどん素の性格を見せてくれます笑
錬児は初めて風香に出会った際、人気アイドルである風香とは気づかず、「この人、誰ですか?」と発言し、風香は生まれて初めて、他人に嫌悪感を抱きます笑
自分のことを知らない人はおらず、誰からも好意を向けられるのが当たり前だったためです。(この理由がすごい笑)
錬児は自分の恋した女性以外には、さほど興味がありません。なので、いい意味でアイドルである風香に対しても普通に接します。
そんな錬児に対してだけは、風香も素の自分を出せるようになっていきます。
ただ、彼女の素の性格は、決しておしとやかではなく、わがままで、粗暴です笑
粗暴というよりは、錬児をいじめて楽しんでる、気分が良くなっているような面があります。好きな子をいじめたい的な…にしても殴ったりしてるし、やりすぎですが笑
嫉妬の描写や、素直になれないところが、非常に魅力的です。
というか、作者は男性のはずですが、やたら女性っぽい性格を描くのがうまい気がします。
この錬児と風香のやりとりこそが、レンジマンという作品の面白さですね!
話は変わりますが、ラブコメ漫画が好きだったら、こちらもおすすめです!
感想(ネタバレ含む)
※ここから先はネタバレを含みます。危険です。未読の方は、読み終わってから読んでいただくことを強くお勧めします。
連載当時、私は中学生だったかな…。途中から読み始めて、普通のラブコメかと思ってたら戦隊ものだと知って驚いた記憶がある。
あと、最終回間際のあの流れね!語らずにはいられない!
最高としかいいようがないんだよなぁ…。
あんだけキモかった主人公の錬児が、風香を守るために、たとえ風香のことを忘れてしまうとしても、戦うことを覚悟するあのシーン…
かっこよすぎる…。
打ち切りにあったのに、あそこまできれいに話を終わらすことができるなんてすごすぎる。
「終わり良ければすべてよし」という言葉もあるけど、その通りだと思う。
終わり方で、それまではすごく好きだったのに、嫌いになった作品もあるし。
あとこの漫画は、最終巻のカバー裏にアフターストーリーがおまけ程度に載っていて、これがすごくいいのだ。
結局、最終回で、錬児は風香のことを忘れてしまったのか?それとも完全に思い出したのか?
私ははっきりしているほうが好きなので、ちゃんと明確な結末を描いてくれているところが非常に好き。
よくある、読者の想像にお任せしすぎな結末は苦手なので。
あと、主人公の錬二と風香だけでなく、レンジブルーの奥田と、レンジイエローの千代も好きでした。
千代は、あの個性的なメンバーの中では、割と普通の女子高生。学校の友人関係でも、恋愛経験のある友達の話題に無理に合わせていたり、恋に恋してるようなところが、人間らしく魅力的です。
また、親が残した借金返済のために、高校を辞めてバイトやレンジマンの活動で妹と弟を養うレンジブルーの奥田くん。
100円のハンバーガーですら、彼にとってはぜいたく品であるのに、すごく他人に対して優しいところが好き。
終盤、よくある友達と好きな人がかぶってしまうという究極のシチュエーションにおいても、彼は本当に男らしかった。
私も、彼のような器の大きい人間になりたいものです。
最終回の千代が、奥田が恋していた相手は自分ではないとわかってしまい、悲しい気持ちもあるものの、それでも自分のことを覚えていてくれて嬉しい、という複雑な気持ちも胸に来るものがあります。
お色気枠?で出てきた、レンジグリーンことリキさんも、失恋したのに相手を祝福しているし、錬児からの告白を、きっぱりと錬児のためにもこっぴどく振るところも思いやりがあっていいなあと。
これも主人公である錬児の、仲間への情の熱さからきていると思うと、また感慨深いものです。
レンジピンクのアユミンは、まあ…出番なく終わってしまいましたね…。打ち切りだし、こればっかりは仕方ないかなと汗
というかこの漫画、戦隊ものの「デンジマン」という作品が元ネタなんですが、ほんと戦隊要素は薄かったなぁ。
5人そろって戦うのが最後だけって…。しかも戦力は実質レッド、ブルー、イエローだけで、残りのメンバーは変身できたとしても、あまり戦力にはならなさそうだし…。
「魔法少女まどかまぎか」を見た時もだけど、まさか全員そろって戦うことがないなんて思わなかったもんなぁ。
でも、この漫画は本当に好き。買ったとき、何周しただろうか笑
ラジエーションハウスはドラマも好調だったみたいですし、漫画レンジマンのアニメ化かドラマ化もぜひとも検討していただきたい!
絶対おもしろいんだけどなぁ。
このレビューを読んで、多くの方とこの漫画の良さを語れたら嬉しい!
作者のモリタイシ先生がリツイートしてくれた
この記事でも触れましたが、作者であるモリタイシ先生がTwitterでリツイートしてくれました!非常に嬉しい!ありがたいです!
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